【恐怖】一人暮らしを始めた俺の体験を語らせてくれ・・・


【恐怖】一人暮らしを始めた俺の体験を語らせてくれ・・・

1 :名無しのばくさん。:19/06/23(日)

書き溜めてないからゆっくりだけど

4: 名無しのばくさん。:19/06/23(日)

一昨年の冬のことだった

俺は転職を機に地元を離れて関東に引っ越した
今まで地方でずっと過ごしてきた俺には期待感しかなかった

8:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

その県に引っ越したのは学生時代からの友人がいたからだ

友人宅に泊まりながら部屋を探す毎日だった

10:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

そして一週間ほどで家賃と駐車場代合わせて5万円のアパートを見つけた

駅からは遠かったがその分静かな環境であり俺は契約を決め

13:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

引っ越してから一ヶ月後、初めての一人暮らしだった俺は味わったことのない満足感を感じていた

そんな時、いつものように夜中にヘッドホンをしてゲームをしていたときだ

15:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

時間は深夜1時頃だった

何かガチャガチャ音がすると思いヘッドホンを外すと

俺の部屋のドアノブが動いていた

16:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

ファッ!?

17:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

やだ怖い

18:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

酔っ払った隣人

20:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

何度も何度もドアノブが回されている

俺は恐怖を感じたが、
きっと隣の部屋の人が飲んで帰ってきて酔って部屋を間違えているのだろう

と自分に言い聞かせて耐えていた

22:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

3分くらいだろうか

静かになった
俺は自分を勇気づけるためにおどけた感じで怖かったわ〜と言いながら念のためドアを開けてみた

24:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

そこにはお爺さんが立っていた

25:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

ヒェッ

27:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

全く見覚えのない老人がこちらをじっと見つめていた

俺は頭が真っ白になったが震える声で

あの、ここは僕の部屋なんですけど
間違えてますよ

と言った
お爺さんは何一つ答えず俺の目を見つめていた

29:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

そのままお互い無言の時間が流れ、俺は恐怖に耐えられずドアを閉めた

そして動揺を落ち付けようと部屋に戻り机の上のタバコを取ろうとした

背後でガチャリと音がした

31:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

すぐにドアを振り返ると、手が見えた

35:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

さっきドアを閉めた時、俺は恐怖のあまり鍵をかけるのを忘れていた

チェーンだけは外していなかったが、そのドアの隙間から手を差し込みチェーンを外そうとしていたのだ

36:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

あの老人は俺の部屋に入ってこようとしている

それがわかった俺はパニックになった
ドアに駆け寄り老人の手をはたき落とし叫んだ

お前警察呼ぶぞこの野郎

38:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

しかし老人は何の反応もしなかった

それどころか俺を前にしても手を隙間から入れようとしてくるのだ

再度俺は手を跳ね除けドアを閉め鍵をかけた

43:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

急いで携帯を持ち震える手で警察を呼んだ

警察の方はすぐに行きます、絶対に鍵を開けず待っていてくださいと言った

俺はキッチンから包丁を持ちドアの前で震えていた

45:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

相手は見た感じ80後半ぐらいの年齢だった
それでも武器を持っていないと殺されてしまうのではないかという恐怖があった

体感だが10分程だろうか、チャイムが鳴った

46:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

ドアを開けると警察官が立っていて、もう大丈夫ですよと言ってくれた

あの老人はどうなりましたか

そう聞くと、警察官は彼の家まで送り届けましたと言った

48:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

一体何だったんだと尋ねると警察官は

老人は俺の住むアパートの隣の棟の住人であり心の病気を患っていてたまに自分の部屋がわからなくなってしまうのだという

50:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

老人の部屋は俺と同じく手前から5番目の部屋だった

つまり老人は普段からドアの数だけを頼りに自分の部屋に帰っており棟の違いには気づけないそうだ

その為俺の部屋を自分の部屋と勘違いして開けようとしていたということだった

51:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

その後も警察官と話していると衝撃の事実を聞かされた

俺の前にこの部屋に住んでいた住人も全く同じ通報をしていた

52:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

高齢化社会の深い闇やな…

53:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

そして老人に対する恐怖から引っ越してしまったのだろう
その後空いた部屋に俺が引っ越してきたのだ

俺は思わず
いわくつき物件じゃねぇかと呟いた

56:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

幽霊よりタチ悪くて草

57:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

霊的なもの想像してたら違った

58:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

あのお爺さんはどうなるんですかと聞くと

家族の方は一応迎えに来るけど、また部屋に押し込めて終わりなんです
と言った

俺はそれまでの恐怖感から変わり凄まじい哀しさを感じた

61:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

爺さんも呆けたくて呆けたのでは無いけど
世知辛いな

62:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

その後も俺は変わらずそのアパートに住んでいる

そしてその老人も変わらず住んでおり時折俺の部屋を開けようとするのだ

その度に俺は老人を彼の部屋に連れて行った

66:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

夜などの俺が在宅している時はいいのだが問題は昼間だ

俺が仕事でいない時、老人は延々とドアノブを回し途方にくれて駐車場にへたり込むのだ

俺が帰ると地べたに座り込む老人を何度も見た
そして部屋へ連れて行く

67:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

おばあちゃんの徘徊に最後まで付き合ってみたら毎回郵便局に辿り着くみたいな話思い出した
郵便局で働いていた過去の記憶がそこに足を向かわせてたみたいな
働いてたのは違う郵便局だったらしいが

68:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

なぜ彼の家族はほったらかしにするんだろうと怒りを感じたがコレが毎日だったりすると嫌になってしまう
それか自分の父親が呆けてしまった姿の見たくないのかもしれないと思うと我慢できた

69:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

そんな彼は先月亡くなった

休日の朝ゲームをしていたらヘッドホン越しに騒がしさを感じた
外に出てみると俺の向かいの部屋に警察官が大勢いた

70:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

もうあの人の手を引っ張って行くことはないと思うとよくわからない気持ちになる

71:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

以上や
突然の自分語りすまんかったやで

ただ今まで経験したことのない出来事で誰かに聞いてもらいたくなったんや

75:名無しのばくさん。:19/06/23(日)

あ、これだけは言わせてほしいんやけど家から一番近い交番はちゃんと覚えておくとええで

ホンマに早く来てくれるから

それではおやすみなさい

Reference:https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1561293991/

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